論文作成において、検索エンジンで調べるだけではなく、新しい手法でアプローチしてみたいと思ったことはありませんか?
そこで注目すべきなのが、今話題のチャットAI「ChatGPT」です。
ChatGPTは、AIに知りたいことを質問すると、AIが答えを教えてくれる非常に便利なサービスです。
本記事では
- ChatGPTとは?
- ChatGPTの使い方
- ChatGPTの特徴
- ChatGPTは論文作成に使えるか?
について解説・考察していきます。
ChatGPTとは?
まずはChatGPTとは何かについて簡潔に説明していきます。
ChatGPTは、アメリカのOpenAIが開発した、自然な文章の生成や応答が可能なチャットAIです。
ChatGPTのGPTとは、Generative Pre-trained Transformerの略で、自然言語生成のための事前学習モデルであり、ChatGPTはその応用として開発されました。
ChatGPTは、大量の文章データを学習することによって、人間が話すような自然な応答を生成することができます。
ChatGPTはオープンソースで公開されているため、無料で誰でも自由に利用することができます。
ChatGPTの利用方法
それでは、ChatGPTはどうやって利用するのでしょうか?
まずは以下にアカウントの登録手順を説明していきます。
アカウントの登録手順
ChatGPTのページを開く
まず、OpenAIの公式サイト内にあるChatGPTのページを開きます。
そして、画面下にある「TRY CHATGPT」をクリックします。
サインアップ
すると、以下のような画面が開くので、右側の「Sign up」をクリックします。
アカウント作成画面になるので、以下のいずれかの方法でアカウントを作成します。
- メールアドレスを入力
- Googleアカウントと連携
- Microsoftアカウントと連携
今回はGoogleアカウント連携で作成します。
連携するGoogleアカウントでログインします。
既にログイン済みの場合は選択するだけで大丈夫です。
これでアカウントの連携が完了します。
ログイン・初回登録
再びサインアップ前と同じ画面に遷移するので、今度は左の「Log in」をクリックします。
ログイン画面になるので、先ほど登録したアカウントでログインします。
ログイン後、名前と苗字の入力を求められるので入力し、「Continue」をクリックします。
続いてSMS認証を求められるので自身のスマートフォンの電話番号を入力し、「Send code」で送信します。
コードの入力画面になるので、SMSに送られた6桁の数字を入力します。
これでアカウント登録が完了し、ChatGPTを使用できるようになります。
ChatGPTの使い方
ChatGPTの画面は以下のようになっています。
下のチャットボックスに自分の知りたいことを入力してEnterキーを押すと、AIがリアルタイムで回答を生成してくれます。
ちなみにサイトはすべて英語ですが、以下のように日本語で入力すれば日本語で答えてくれます。
ChatGPTの特徴
ChatGPTの特徴を以下に紹介していきます。
せっかく今回はChatGPTを取り上げるということで、この記事の作成にもChatGPTに協力してもらうことにしました。
柔軟な応答
ChatGPTは、学習データに基づいて自然言語を理解し、柔軟な応答を生成してくれます。
以下に具体例を示します。
聞き方次第なところはありますが、結構丁寧に回答してくれます。
しかも、内容を少し分けて質問しましたがちゃんと分けて回答しています。
自然な文章
ちなみに、上記画像のリード文(記事の冒頭に書かれた文)に関する記述の1,2行目が本記事のリード文と同じことに気付きましたでしょうか?
このように、ChatGPTには人間が書いたような違和感のない文章が生成できるという強みがあります。
対話の流れを理解した応答
ChatGPTは「チャットAI」なので、これまでの会話の流れから適切な応答を生成してくれます。
先程の質問だけでも参考になるのですが、更に詳しく聞いてみました。
ChatGPTの回答について質問したら、更に詳しい説明が返ってきました。
このように、対話の流れで聞きたいことが出た時にも、その度に適切な回答をしてくれるので非常に便利です。
他にも様々な機能があるようなので、興味のある方はぜひ調べてみてください!
ChatGPTは論文作成に使えるか?
では、ChatGPTは論文作成の際に活用できるのでしょうか?
以下に考えられる活用方法を挙げていきます。
要旨や結論の作成
論文の要旨(Abstract)や結論(Conclusion)といった部分は、論文の内容を簡潔にまとめた文章が求められます。
そのような部分であれば、ChatGPTに要約を作成するように指示を与えることで、効率的に要旨や結論を作成することができます。
今回は「電気自動車のバッテリーに最適な電池について」という簡単なテーマで実験してみました。
このように、簡潔に要点をまとめられていることが分かります。
ちなみに、上記のような質問の形は「深津式プロンプト・システム」と呼ばれます。
詳しくは、こちらのYoutubeの生配信のアーカイブをご覧ください。
研究の背景・目的の作成
導入(Introduction)の中では研究の背景や目的について記述することが多いです。
しかしこうした部分を作成しようとすると、
- どういうことを書けばいいか分からない!
- どういう流れで書けばいいの?
というように、かなりの労力を要します。
ChatGPTの助けを借りることで、どういうことを書けばいいのか、どういう構成にすればいいかという指針が立てられたりするので導入が書きやすくなります。
先ほどと同じテーマで再び出力してみました。
結構、序論っぽい文章になっていることが分かります。
どういう風に書くかという指針を立てる参考になるかもしれません。
参考文献の自動生成
導入部分での参考文献探しが大変なように、参考文献一覧の作成も非常に大変な作業です。
ChatGPTを用いることによって、膨大な文章データから正確な情報を抽出することができ、論文の内容に合わせた参考文献を簡単に作成することができます。
先ほどと同じテーマでまたまた出力してみました。
なんと、参考文献をいくつか出力してくれました。
ただし、先ほどの2つと違い、ある程度の指針を示してあげないと生成してくれません。
注意:必ずしも正確な情報が出力される訳ではありません
ここまで、考えられる活用方法を挙げてきました。
しかし、これらを当てにして論文を作成することは正直おすすめできません。
なぜなら、誤った情報が出力されてしまう可能性があるからです。
ChatGPTの特徴として、学習された大量のテキストデータから適した情報を出力するというものがあります。
つまり、十分に学習されているであろうシンプルな事柄に関する情報は精度の高い回答ができます。
しかし、大量に蓄積されたデータの中にも入っていないことを聞かれたり、専門性の高いことを聞かれたりすると間違った回答をしてしまう可能性が高くなります。
つまり、高度な研究テーマに対してChatGPTを用いると不正確な情報が出力されてしまうことが多くなってしまうのです。
そのため、ChatGPTを用いるなら、簡単なところや土台だけにしておき、難しい部分や重要な部分に関しては自分で仕上げましょう。
まとめ:結局、最後は自分で仕上げましょう
というわけで、ChatGPTの概要説明と、論文作成に使えるかについて考察しました。
以下に本記事の内容をまとめます。
- ChatGPTは、入力した質問に対して自然な文章で応答できるチャットAI
- ChatGPTはメールアドレスさえあれば簡単に利用できる
- ChatGPTは、状況に応じた適切な回答を人間が書いたような自然な文章で出力できる
- ChatGPTを論文作成に用いることは可能だが、誤った情報の出力には注意
論文作成は非常に大変なので、労力を減らしたい!と思っていた方は多いと思います。
そこに登場したChatGPTを用いることで、論文を作成するハードルが多少下がるようにはなりました。
しかし結局のところ、最後には自分自身で確認や修正を加えて仕上げていくことが重要です。
もちろん、論文作成以外にも有用な使い方ができるので、興味のある方はぜひとも使ってみてください!
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