大学院に進学するうえで立ちはだかる壁。
それが、「大学院入試」です。
この大学院入試に関しては、
- 大学の入試と何が違うの?
- 大学院の入試はいつ?
- どんな試験形式なの?
- 他の大学の大学院に進学できる?
など、分からないことが多いかもしれません。
そこで、実際に大学院に進学した僕が
- 大学院入試の基本情報
- 自身の経験を踏まえたアドバイス
を分かりやすくお伝えしていきます!
大学院に進学しようと思っている方は是非目を通してみてください!
大学院の入試は秋と春に分けられる
一般的に、進学のための試験は春(1~3月)に行われることが多いです。
しかし、大学院入試の場合は秋(6~10月)と春(1~2月)の2回の時期があります。
しかも、より一般的なのは秋入試の方です。ここが高校や大学入試と大きく違うところだと思います。
とはいえ、必ずしも年2回あるわけではなく、
- 秋・春の両方とも実施
- どちらかのみ実施
- 秋のみ実施するが欠員補充のため春にも実施する場合あり
どのパターンに当てはまるかは大学院により異なりますし、さらに言えば専攻によっても異なることもあります。
また、具体的な試験時期も大学院によって異なってくるので、行きたい大学院の募集要項は必ず確認しましょう!
注意:春入試はおすすめしません
春入試は、一般的な大学入試の時期と近いので別に悪くないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、この時期の大学4年生は卒業論文の提出・卒論発表が控えています。
つまり、卒論を進めながら院試の勉強も進めなければならないので、受験には不都合な時期なのです。
なので、基本的には卒論に追われていない時期の秋入試を受けましょう。
というのも、実は私自身、春入試で大学院に入学した経験があるからです。
私の場合、就活→公務員試験→大学院入試という経緯で大学院を目指しました。
大学院入試に切り替えた時期はだいたい10月で、入試が1月だったので、3か月間研究しながら勉強しました。
結果的に試験には合格して、卒業もできましたが、精神的に非常に厳しかったです。
この記事を見ていただいている皆さんには、同じ目に遭って欲しくないので、大学院に行く可能性があるなら秋入試を受けておくことをおすすめします。
試験科目は一般的に専門科目・英語・面接
大学院入試の試験科目は、一般的に
- 専門科目(専攻により異なる)
- 英語
- 面接
の3科目で構成されています。
様々な科目で構成されている大学入試に比べると、科目数が少なくなっている代わりに面接が追加されています。
一つずつ解説していきます。
専門科目
専攻の分野の知識に関する問題が出題されます。
例えば化学系の専攻であれば、無機化学や有機化学などの化学系の専門科目について、という感じです。
出題形式は
- 筆記試験
- 口述試験
- 小論文
に分けられます。
大学院・専攻ごとに異なるので、ここも募集要項を確認しておきましょう。
英語
どの専攻でも共通して試験科目になっていることが多い英語は
- 筆記試験
- 英作文
- TOEIC、TOEFLのスコア提出
の出題形式があります。
試験の際に問題を解く必要があるのか、TOEICなどの試験を受ける必要があるのか等に関しては、やはり募集要項で確認しましょう。
ところで、なぜ英語が試験科目になっているのかですが
- 英語の論文を読む機会が非常に多い
- 国際学会で発表する際に英語で話す必要がある
これらが大いに関係していると思われます。
実際、僕の在学期間中にも英語と関わる機会は想像以上に多かったです。
上に挙げた2つはもちろんですが、僕の場合は国際交流もあったので余計に英語が必要でした。
実際、英語ができたらもっと楽になったのかなと思っています(筆者の当時のTOEIC最高点数は545点)。
面接
大学院入試では、就職活動のように面接があります。
後述しますが、出願前に提出する研究計画書などの書類の内容をもとにして様々なことを聞かれます。
具体的には
- 大学院(研究室)の志望理由
- 卒業論文の研究内容
- 大学院で何の研究をしたいか
といったことが聞かれます。
いくら他の2科目の成績が良かったとしても、面接がちゃんとできなければ合格は難しいです。
そのため、
「自分はなぜ大学院に進学したいのか?」
「なぜこの研究をしたいのか?」
といった部分に関しては、深掘りして分析していきましょう。
入試の種類は主に4種類ある
基本的な一般入試の他にも様々な入試の種類があり、
- 一般入試
- 推薦入試
- AO入試(総合型選抜)
- 社会人入試
の4種類に大きく分けられます。
それぞれ簡単に解説していきます。
一般入試
最も一般的な入試の種類が一般入試です。
前述したように、試験科目は専門科目・英語・面接で構成されていることが多いです。
また、出願時には、研究計画書などの書類の提出が求められることもあります。
推薦入試
学部内での成績が優秀な人の場合は、推薦入試を受けることが可能です。
大学院にもよりますが、筆記試験が免除となり面接のみで合否が決まることが多いです。
こちらも、出願時に研究計画書などの書類の提出が求められることがあります。
筆記試験がない分、面接対策に力を入れましょう。
AO入試(総合型選抜)
大学入試でも多く見られるAO入試ですが、近年では大学院入試でも取り入れられるようになってきています。
AO入試とはAdmissions Officeの略で、日本では書類審査や小論文、面接を通して合否を判断する制度のことを言います。
なお、令和3年4月入学から大学と短大においては総合型選抜という名称に変わっています。大学院においても総合型選抜と呼ぶところもあるので、気になる大学院にこの制度があるかどうかをチェックしておくのも良いでしょう。
社会人入試
その名の通り(学部卒の)社会人を対象とした入試を指します。
一般入試とは異なり、筆記試験が免除されることも多く、面接と書類審査により合否が判断されます。
なお、受験資格として「社会人経験○年以上」と定められていることが多いので、もし社会人大学院生になろうと思っているなら、志望する大学院の募集要項は調べておきましょう。
出願時に必要な書類
大学院入試を受けるには、必要書類を提出して出願する必要があります。
しかし、この必要書類が実は結構多かったりします。
そこで、以下に必要な書類をまとめていきます。
- 入学志願票・受験票
- 成績証明書・卒業(見込)証明書
- 研究計画書など面接参考書類
- TOEIC、TOEFLのスコアの写し(必要な場合のみ)
- 推薦書(推薦入試のみ)
その他必要な書類がある場合もありますが、基本は上記を押さえておけば大丈夫です。
研究計画書は、大学院に入ってからどんな研究をする予定か、どのように研究を進めていくかなどをまとめたものです。
大学院に対して、「自分はこんな研究をする予定で、そのためにこんな方法で進めていきます」ということを明確に伝える役割があります。
ただし大学院によって名称や形式が違っていたりするので、そこは確認しておきましょう。
まとめ:大学院入試は準備が肝心です
というわけで、これまで大学院の入試について書いていきました。
以下に内容をまとめていきます。
- 大学院入試は、秋と春の2回に分けて行われることが多い
- 一般入試の試験科目は専門科目・英語・面接
- 一般入試の他にも推薦入試、AO入試、社会人入試などもある
- 出願時に研究計画書などの書類も提出する必要がある
大学院に進学しようと考えている学生にとっての関門が大学院入試だと思います。
正直、合格するまでは精神的にきついですし不安になります。
しかし、この記事を見てくださった皆さんは、大学院入試についての知識を得られたと思います。
何をすべきかが分かれば、後は自分を信じて勉強していくだけです。
最後まで当記事をお読みいただきありがとうございました!
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