大学院に進学した後、行うことになるのがこの「研究テーマ決め」
内部進学で卒論の研究を継続しない限り、経験することになると思います。
しかし、なかなか難しいと感じる方が多いのではないでしょうか?
私もその一人で、今振り返ってみると
「テーマ決め、失敗したな~」
と感じるぐらいです。
そこで今回は
- 研究テーマの決め方の種類
- 私の失敗談に基づく研究テーマ決めのポイント3選
をお伝えしていきます。
研究テーマ決めの参考にしていただければと思います!
失敗①:テーマは「自分で」考えたものではなかった
早速ですが、失敗ポイントその1は
私の研究テーマは自分が考案したテーマではなかった
です。
私は、もともと学部卒で就職する(もしくは公務員になる)予定だったので、卒論のテーマは1年で終わるものを選びました。
しかし、就職も公務員もどちらも叶わず春入試で大学院に進学しました。
なので、新しく研究テーマを考える必要がありました。
その際、なかなかいい研究テーマが思いつかなかったので、教授とも何回か話し合って研究テーマを決めたという経緯があります。
この時、私は選んだテーマを「面白そう」と思って選びました。
しかし、やはり自分で考えたテーマではないので、
- どういう風に実験を進めればいいのかが分からない
- 自分で考えたテーマでないのでモチベーションも上がらない
といったような弊害が出てしまいました。
一方、私には同じ研究室の同級生がいました。
この同級生も、卒論のテーマが難しいものであったため院進とともに研究テーマを変更しました。
彼はいくつか候補を挙げ、その候補の研究計画も練ってから教授と話し合った末に研究テーマを決めました。
その結果、彼は
- 研究の終着点
- 研究の日程
- 分析方法
などが明確に定まっていました。
このことから
研究テーマは自分で考えた方が研究を進めやすい
ということが言えます。
失敗②:先行研究のリサーチ不足
失敗ポイントその2、それは
先行研究のリサーチが不十分だった
です。
教授と話し合って決めたテーマですが、これは私が先行研究の論文を見て良さそうだと思って決めた感じになりました。
しかし、もう少し他の論文も見てから決めれば良かったと思っています。
論文を読んでいくと、中にはデータの信頼性が低く参考にしていいのか分からない論文も存在します。
その論文のみを鵜呑みにしてテーマを決めてしまうと、思うように研究成果が得られないということになってしまいます。
なので、いくつかの論文を読んで、信頼できるデータかどうかを判断したうえで研究テーマを決めた方がいいと思います。
このことから
先行研究のリサーチはしっかり行った方が後々大きな苦労をしなくて済む
ということが言えます。
失敗③:前例が少なく難しそうな研究テーマを選んだ
そして、3つ目の失敗ポイントは
先行研究があまりないような難しそうな研究テーマを選んでしまった
です。
私が先行研究を調べた時、確かに求めていた論文は多くなかったです。
単純に考えて、報告例が少ないということは
- 成功率が低い
- 使える装置が限られている
- 希少で高価な材料を使っている
など、何かしらの課題を抱えていることが多いです。
ちなみに私は基礎研究に近い研究室でありながら、卒論研究の時は応用に近い研究をやっていました。
私のテーマは物質の生成手法に関する研究で新規性も結構あり、上手くいけば良い結果が得られそうな研究だったため、「面白そう」と思い研究テーマを決めました。
しかし、
- 同じ実験をしても同じ結果が得られない
- そもそも目的の物質が生成しない
- 目的物質が生成してもその量はわずか
など、あまり良い結果が得られませんでした。
結果的に思うようなデータが取れず、信頼性の低いデータを用いて発表せざるを得なかったので、難しいテーマだったのだと思います。
一方、同じ研究室の同級生は割と分かりやすい研究テーマであり、かつ新規性もありました。
そして、再現性の高いデータが得られていたので結果を比較的容易にまとめられていました。
その上で追加で見つかった課題についても調査してデータの正確性を上げていたりしていました。
このことから
魅力的な難しい研究よりもある程度新規性のある比較的楽な研究テーマを選ぶ
ことが大切と言えます。
まとめ:研究テーマ決めは重要です
というわけで、私の失敗談を基にした研究テーマ決めの3つのポイントを挙げていきました。
まとめると以下のようになります。
- 研究テーマは自分で考えよう
- 先行研究のリサーチはしっかり行おう
- 難しそうな研究テーマはできる限り避けよう
研究テーマは大学院での研究の成果に直結する重要な要素です。
一歩間違うと、大した成果が得られずに奨学金の返還免除がされなかったり、就活の技術面接で苦労しかねません。
私の場合、中々研究が上手くいかなかったこともあり、技術面接であまり評価されませんでした(そもそも人間として魅力的な人材に映らなかっただけかもしれませんが)。
なぜ研究が上手くいかなかったのか?という疑問は就職してからも分かりませんでした。
しかし、ブログを始めた今になって、私の研究テーマが成果を出すのには少し難しいものだったのかなと気付きました。
だからこそ、この記事を読んでくださった皆さんには私のように失敗して欲しくないと思っています。
そして、私の経験が誰かの役に立つようなことがあれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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